昭和9年の創業以来、皇族や要人、文化人に愛されてきた由緒ある旅館のフルリニューアル工事に際し、デザインの核心として大切にしたのは「海との対話」である。外装デザインでは、海辺に漂う空気感と波の音色を感じられることを意識。エントランスの自動ドアはあえて面材で内部を隠すことで、開いた瞬間に視界が水平線まで広がる演出を施した。
海側の屋外空間は、かつて雑草が生い茂る庭園であったが、ランドスケープデザインによって滞在者が自然と海の気配を楽しめる複数の滞在場所に刷新した。旅館のテーマである「スローリゾート」を体験できるよう、訪れる人それぞれが新たな居場所を見つけ出せる空間構成を心がけている。
建築概要
計画地 :静岡県河津町計画内容:改修
延床面積:8637.087m²/2612.719坪
用途 :旅館
協働設計:KUM一級建築士事務所
外観色彩計画/ランドスケープデザイン:サッコデザインオフィス
施工 :大同工業株式会社
写真 :矢野紀行写真事務所
















